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DATE : 2021.12.10
向上心について
私たちの中に流れる気、生命力には5つの働きがある。
それは体力であり、気力、能力、回復力、魅力だ。
魅力というのは誤解されやすいが、「あんな人になりたい」と憧れさせる力、惹きつける力である。
この生命力を強化するために編み出されたのがヨガであり、ヨガからつながる東洋医学だ。
私もこの生命力を強化するという言葉の魅力に人生を賭けた一人である。
そして最近悟ったのが、生命力を支えてくれる生きる力の源泉になるのが、向上心ではないだろうかということだ。
私の場合、自力整体という授業を提供して生活しているが、日々「次はこの技をしてみよう、試してみよう」という実験が楽しくてたまらないからやっているが、 学ぶことを忘れたナビゲーターならば、毎日同じカリキュラムを自動的にこなすだけだろう。 そして飽きてきて、飽きてきたころには自力整体の効力もなくなって、効力のない自力整体を惰性で教えているうちに、老化していく。という循環になる。
これは向上心があるかないかということに尽きると思う。
生きるということは、仕事をするということは、毎日同じことの繰り返しである。退屈であり飽きるものである。
そして同じことの繰り返しでも、飽きずに、退屈せずに、日々創意工夫してより良いものを作ろうとするなら、それは作品を作り上げるという楽しみに変わり、ワクワクする。
このワクワクが生命力を膨らませていく。
だから向上心のあるひとはいつまでも、体力であり、気力、能力、回復力、魅力があるわけだ。
私は治療家時代、多くの病人にかかわってきたが、向上心の強い病人を見たことがない。
患者さんは、今の生活に不満を持っているか、退屈しているか、うつうつとした面白くなさを抱えていた。
「よし、今日はどんな仕事の工夫をして、楽しんでやろうか」 という向上心の人は皆無だった。
心の不足不満、退屈さ、絶望、無知、恐れ、自己不信は、明らかに生命力をしぼませ、病を呼ぶ というより病になりたがる。
私は死ぬ直前も、「死ぬって初めての体験だから、しっかり観察しておこう」という向上心を持って死にたい。
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