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DATE : 2023.06.25
拮抗筋を使った整体
矢上先生 15期生 ○○です。
本日のオンライン研修の配信、ありがとうございました。
研修終了後に軽い昼食を摂っていたところ、血流が良くなって足裏が熱くジンジンしてきました。
2週間前から、右股関節を傷めてしまい、膝を前に向けたまましゃがめず、当然立ったまま靴下やズボンも履くことができませんでした。
足裏にタオルをかけて外側に倒す動きと、うつ伏せで痛い方の足を外側に曲げて揺さぶる動きをしていましたが、薄皮を剥がす程度の回復具合でした。
ところが本日の研修後に劇的に痛みが取れたのです!
多少の痛みと抵抗感があるものの、膝をまっすぐ曲げて上げられます。嬉しい!
本当にありがとうございます。
これは、過緊張していた腹斜筋や大腰筋が弛んだ為でしょうか?
それとも、足裏にタオルを掛けて外側に倒す動きで、お尻を締める事が股関節のズレや歪みに良い作用をもたらすのでしょうか?
研修後しばらくして、腰周りがスリムになって(気のせいもしれないのでサイズを測っておけば良かったと後悔😂)、とても軽くなりました。
また、久しぶりに手首をじっくりほぐす実技で、上半身の余分な力が抜けて、今すごく気持ち良いです。
自分の教室では、時間を気にして「一つのメソッドに充分な時間をかけてなかった」と反省しました。
ソマティクスの本もとても興味深く、面白く読ませていただいています。
次回の研修が、もう今から楽しみです。
毎回、たくさんの学びと気付きと感動をいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
矢上 裕です。 お答えします。
これは、過緊張していた腹斜筋や大腰筋が弛んだ為でしょうか?
それとも、足裏にタオルを掛けて外側に倒す動きで、お尻を締める事が股関節のズレや歪みに良い作用をもたらすのでしょうか? という質問ですが、
あなたのメールの前に、以下のようなメールが届いています。
「私はいつも右のお尻の奥が痛くなりやすく、今日も少しですが動かしにくい状態でした。
実技の「タオルを足に引っ掛け外に開きお尻を締める動き」 は左はしっかり力が入るのですが
右はどうしたら力が入るのか探り探りでした。
あまり上手くいかないと思っていたのですが、終わったらスッキリ痛みが消えて動きもスムーズになっていました。
上手くいかないと思っても効いている事にびっくりでした。ありがとうございました」
あなたも、メールの人も、上の実技で痛みが解消されたのです。 お二人とも写真のように右の股関節が開きにくいので、同じ側の仙腸関節を締めるお尻の筋肉に力が入らなかったわけ。
股関節というのは二つの大筋肉によって、閉じたり開いたりします。
上の写真は腸腰筋が伸びて、大殿筋が縮むことによって行われますので、あなたは腸腰筋が縮み過ぎて股関節の痛みになっており、この動きで腸腰筋と反対側の大殿筋を縮めることで、その反対側の腸腰筋のちぢみが緩んだのです。
下の写真が腸腰筋です。(股関節の痛みはほぼ腸腰筋痛)
自力整体には
「痛みのある筋肉と反対側の筋肉を収縮させることで痛みのある筋肉を緩めることによる痛みの取り方」があります。
股関節は閉じる為に働く腸腰筋と開くために働く大殿筋がいつも綱引きをしてバランスをとっていますが、時として腸腰筋が異常にちぢみ、その反動でお尻の大殿筋がゆるんで力が入らないことがあります。 それが足を開いた時に私がその側の仙腸関節を締める、つまりお尻の筋肉に力を入れることができないというケースです。
治し方は、緩んでしまった大殿筋に頑張って力を込めることが、反射的に緊張して痛みになっている腸腰筋を緩めて痛みを緩和することになるのです。
さて、この作用を拮抗筋といいます。 歩くときに足を前に引き上げるのは腸腰筋です。
そしてその足に体重を乗せた時に腸腰筋は緩んで反対側の大殿筋に力が入ります。
このように、腸腰筋と大殿筋が拮抗して動くから歩けるわけです。
どこかが痛むときには、痛んでいる筋肉は異常緊張しており、そこへ刺激を与えたら痛むだけで、緩むことはありません。 どうすればよいかというと、その拮抗筋を利用するのです。
つまり、拮抗筋に力を入れさせることで、自動的に痛む筋肉の異常緊張をゆるませるわけ。
ナビゲーターはこの拮抗筋の原理を是非マスターしてください。
先ほどの足にタオルを引っかけて、開いた時にお尻の筋肉に力を入れることによって、腸腰筋の痛みを取る技は、拮抗筋を使った整体なのです。
例えば腰痛を治したければ、腰の拮抗筋は腹筋で、腹筋が異常緊張しているため身体が前に倒れます。 それを起こそうとして腰の筋肉が緊張して痛むわけですから、腰痛を治そうと思うなら、腰を治療するのではなく腰が緊張する原因になっている腹筋の異常緊張を緩めるわけです。
これも拮抗筋を使った整体です。
今回、腹筋を緩める動きが多かったのは、腰痛対策なのです。
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