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DATE : 2023.06.27
自力整体ダイアリー講座 私の転倒や事故防止対策。マインドフル
矢上 裕さま
ナビゲーターの○○です。
今回の転倒防止のオンライン研修は怪我をした私にとって、また年齢を重ねていく生徒さんにも、しっかり繰り返して身につけていきたいものでした。
私自身のことです。
オンライン研修の10日ほど前に自転車で転倒。
買ったばかりの自転車に乗っていたため、「自転車を傷つけたくない!倒したくない!」との思いが頭をよぎり、左手でハンドルを握りしめたまま、結局転倒!
自転車はほぼ無傷でしたが左手首を捻挫してしまいました。
怪我をした翌日、痛めた所以外を動かしながら生徒さんをナビゲートしていると、
腕を上げると左肘内側から脇にかけての筋や、左側腹斜筋の肋骨付着部辺りが痛み、あちこちに負荷がかかっていたことが分かりました。
そして90分の自力整体を終えると、体じゅうの緊張がほぐれ軽くなり、初めて自力整体をし終えた時の気持ち良さが蘇ってきました。
手首の腫れは10日ほど続きました。
捻った痛みや、指の動きづらさは大分回復してきています。
普段から自力整体をしているおかげで「気・血・水」の流れも良く、自然治癒力も高まっているのではと感じています。
今回は、自転車を守る事など考えず、ハンドルから手を離せば手首を捻らないで済んだのかも、と思いましたが、もしすぐハンドルから手を離して手や肘をついていたら骨折していたかもしれません。
もっと上手な転び方ができなかったのかと思っていましたが、オンライン研修を受け、そういえば腹圧は自然にかけることが出来ていたのではないかと気づきました。
転ぶ瞬間腹圧をかけ、おへそを見る様な体勢になり頭も守れたかと。
そこで質問が二つあります。
➀座っている時は比較的腹圧呼吸が結構出来ているように思うのですが、立位だと腹式呼吸くらいで、意識しないと腹圧をかけにくいです。
仁王立ちをイメージしていますが、その時骨盤を立てて恥骨をほんの少し前に出すよう意識すると
腹圧をかけやすくなります。その体の使い方で腹圧をかけるのでよいのでしょうか。
それから
⓶人に押されても腹圧をかけていると転びにくいですが、もし転んでしまった時、またはその瞬間は腹圧をかけて体幹はしっかり保ちつつ、ウサイン・ボルトのように手を開くくらい脱力するほうが
大きい怪我をしにくいのでしょうか。
荷物をもっていれば放り投げるくらい(今回の私の場合ハンドルを離す)。
頭では理解できても、いつも転ぶ練習をしているわけではないので、体で覚えるのは難しいですね。
どうぞよろしくお願いいたします。
矢上 裕です。 お答えします。
立って腹圧をかける(おなかを膨らませる)ことは、着物時代の人たちは皆さんやっていました。
私は長時間立つときは、通販で「骨盤ベルト」を買って、帯代わりに下腹部丹田に当てて腹圧をかける(おなかを膨らませる)ようにしています。 あなたのように恥骨を前に出すことはしません。帯がない状態でも、膨らませることができるのですが、押し出すときに帯のような抵抗がある方が腹圧が高まるのです。 シャツを下ろせば隠れるので、どこへでも出かけられます。
女性の場合、妊婦体の帯を想像されると良いと思います。
二つ目の転ぶ時の転び方ですが、もったいないとは思いますが、自転車も持っているものも放り投げる法がいいです。 何より身体以上の高価なものはないのですから。
転ぶ瞬間、ウサイン・ボルトのように手を開くなんてできませんよ。そんな余裕がある人は転びません。
それと自転車でも、車の運転でも、マインドフルを心がけてください。
今、ここ、目の前のことに集中することをマインドフルといいますが、転倒や事故を起こすときには「マインドレス」つまり「心ここにあらず」 で、運転とは違うことを考えているはずです。
そして年齢と共にバランス維持能力は明らかに低下します。 例えば椅子に乗って天井の電球を交換するときなどが一番危ない。 若いころは体幹が柔らかいのでふらつきを修正できるのですが、老いてくると体幹が硬くなり、ロボットがそのまま倒れるように転倒してしまいます。
老いるということは「昔はできていたことができなくなる」 ということを意識することです。
意識することでゆっくり行う、注意深く行うことができるのです。
転倒や事故を起こす人は「昔できていたはずだから、今もできるはず」との思い込みが強いのです。
自力整体の隠れた効能が、元々マインドレスの性格がマインドフルの性格に変わることです。
何事も注意散漫だった人が、今この瞬間やっていることに意識を向けることができるようになることです。
私も注意散漫な子供だったので、親や教師から落ち着きがないとよく怒られました。
でも、自力整体を仕事にするようになってから、他のことを考えながら今のことをやること自体ができなくなりました。 今でもテレビを見ながら食事することは不可能です。
自力整体そのものが、今この瞬間やっていることに集中しないとできませんから、そういう習性が身に付いたのです。
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