バーチャルリアリティーというのを知っているだろうか？
　特殊なメガネをかけ、映像をリアルに体験する世界だが、
　ハリウッド映画でその仕事をしていた人が引退して
　現在イスラエルにいる。

　私と同じ年齢だが、娘のワークショップで自力整体を知った。
彼から「私がバーチャルでの自力整体を作りたい、」
　という要請があり、テーマを「身体の痛みを治す自力整体」
　で作成することになった。

　今後の連続研修はその為の講義。
　全て英語で作成され、全世界の人がメガネに映る私の映像を見ながら自力整体をするような時代が来るだろう。
　その映像の中の「痛みのメカニズム」という講義
これからの連続研修でお話するわけだ。

　「身体の痛みを治すスペシャリストになりたい」
　と鍼灸学校に入学した21歳から、勉強を続けて45年、
　やっとその治し方を発見した今の時期に、
　バーチャルの世界の人が私に声をかけてくれたという偶然は、
　天の配剤だと思う。

　「痛みのない整体を日ごろから作っておく」という
　自力整体のコンセプトは今後世界中に広がっていくだろう。

　見知らぬ外国の地で、自力整体のバーチャルメガネをかけて動いている人を想像すると、ワクワクしてくる。
　老いてくると何がつらいかというと、動くたびに腰や関節が痛いことだ。
　それは世界中の人も同じ思いだから、その人たちのために
　痛みの治し方について英訳してバーチャルの作成者へ送ろうと思う。

　作成者の彼との約束は、
「お互いこの仕事で利益を得ることは考えず、
　無報酬で社会に還元する」で意気投合した。

by 矢上 裕