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DATE : 2021.01.07
川柳っておもしろいね。
たった17文字で、人生の機微が表せるなんて、日本語の素晴らしさだね。
実は僕は10年くらい前、関西の作家や落語家、漫談師の集まる川柳の会合に月一で参加していたことがある。
プロの川柳作家もいて、桂文枝、桂福団治、漫才のダブルヤング、なくなった講談の南陵さんも来ていたな。
会ではまず、前回に会長からお題が出て、ひと月考えて紙に書いて参加する。
会費は飲み代+賞金代500円。 それぞれの書いた川柳を私が大きな台紙に書く役目で、料亭の壁に貼りだしていく。
全員のが揃ったら、副会長が読み上げ、30名ほどいる参加者は自分が良いなと思った川柳に3回挙手をする。
もちろん自分の作品に挙手をしても良い。
そして貼り出した参加者の作品の下に、挙手の人数を正の字をつけ、一番多い順に天、二番目が地、三番目が人
となり、集めた500円を振り分けてもらえる。
ちょっとギャンブル的な感じであった。
今でも覚えているのが、「牛乳」というお題で、天、一位だったのが、
「朝牛乳 昼豆乳で 夜巨乳」だった。笑った。
私も一度だけだが、天を取ったことがある。その時の川柳がこれ。
「線香より タバコが良いよね 父の通夜」 だ。
ヘビースモーカーの父の通夜で読んだ句である。
「線香の煙より、参加者のタバコの煙を、吸いたかったんじゃないかな お父さんは」 という気持ち。
「笑わせるだけが川柳じゃないんだ。 こんな笑いながらほろっとさせるのが名作なんだ」とほめてもらった。
こんなのもあったな。 これも天だった。
お題は「鍋」 「今朝泣いた 鶏が今では 鍋の中」
かわいそうだけど、笑える。
ちなみに、江戸時代はこの川柳の会が流行り過ぎて、お金を賭けるものだから禁止になったことがあるそうな。
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