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DATE : 2021.01.31
鍼灸界との決別
「佐和子の朝」という対談番組で、「コント東京03」がゲストで出ていた。
感動したのは、3人組で仕事をするときもあれば、一人が「半沢直樹」に俳優として出演する時もあるが、一人で出演したギャラも3等分するという。
だから、仕事がない人にも、仕事をしていた仲間の収入の3分の一が振り込まれる。
「そんな仲間っていいな」と 心底うらやましく感じた。
私のような仲間と一緒に「何かを成し遂げた」という体験のない「ソロ業」にとって、彼らの生き方はあこがれる。
先日鍼灸学校の同級生の夢を見て、40年ぶりに電話をした。
彼は私より6歳上で、現在74だ。 今でも現役で整骨院を経営していた。
鍼灸時代は私がリーダーとなって研究会をやっており、その仲間だったが40年前にヨガをやるので鍼灸をやめると宣言し、それ以来の会話であった。
彼の声 「矢上 今何やってるん?」
私 「自力整体というのをやっている」
彼 「まだ、フラフラしているんか?」
私 「いや、本も20冊以上書いて、頑張っているんやで」
彼 「・・・」
それで会話は終わり。
私の中には「まだ、フラフラしているのか」という言葉だけが「???」として残った。
鍼灸の世界は伝統医学である。
その伝統医学の若手のトップランナーだった私が、鍼灸を捨ててヨガに行ったことを40年前のように恨んでいた彼の気持ちを感じた。
「フラフラなんてしていないよ。 立派に社会に貢献できる自力整体を考案し、多くの人を助けているよ」と言いかけたが、やめた。
彼にとっての私は、「鍼灸界の裏切り者」でしかないのだから。
何だかここ数日、複雑な思いを持ちながら日々を過ごした。
「まだ、フラフラしているのか」という言葉に 引っかかったのだ。
「自分で自分を治す自力整体を作りたい」 との念願をもってヨガに入門し、厳しい修行に耐えて
31年前に自力整体を考案し指導している私が「今もフラフラしている?」とは何事?
もちろん、酒に酔ってフラフラしているのは日常ではあるが・・・
でも、今感じているのは、伝統の世界に生きている人は「伝統からドロップアウトした奴」は
「フラフラした奴」なのだということ。
そういう人は「世の中を変えたい、医療依存から健康自立へ世界を変えたい」という私の理想世界を理解することは無理だということ。 だな。
正直、今でも「何が真実なのか、フラフラと探し求めている」事実は変わらないな。
彼が、今の自力整体の「脱力しながらの前後歩き」を見たら、「矢上は仕事でもフラフラしてるな」
と思うかもしれないな。
さて、鍼灸学校の卒業旅行の写真です。 私はどこにいるんでしょう?
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