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DATE : 2022.10.19

ツボという言葉について

現在経絡治療としての自力整体を行っているが、そこで使われるツボという名称に関して誤解のないようにお話ししておきたい。

 日本語のツボという言葉は、話のツボとか、指圧のツボというように「急所とか、最高点」という意味に使われる。 そもそも経絡が日本に伝わってきたときに、経絡という身体の内外を流れている生命活動エネルギーの通路のところどころに空いている穴をさし、 本当は「経穴」と呼ぶのが正しい。

 そしてその穴から経絡は宇宙空間に存在する「生命活動エネルギー」 を取り入れているのだ。

 さらに、邪気といったエネルギーを捨てている。

 決して急所なんかではないのである。 日本でツボという名称をつけられてから、鍼灸医学が陳腐なものになってしまった。

 古代インドでは、この宇宙空間にある生命活動エネルギーを「プラーナ」と呼び、

 中国では「気」と呼び、西洋では「スピリット」と呼ぶ。

 人間を魚に例えるとするなら、魚を取り巻く水こそが、生命活動エネルギーなのである。

 水がなければ魚は生きられないように、私たちは宇宙にある気エネルギーがなければ生きられない。

 自分のエネルギーで生きているのではなく、宇宙の存在に活かされているのである。

 このことを実感するときが、お産であるという。それも病院でのお産ではなく、自然な出産時に女性たちは、完全に経穴が開くので、そこから宇宙エネルギーが入り込み、宇宙とつながっている感覚を得るという。 自分は一人ではないという、何か大いなる力に守られているという実感を得るという。

 これは自然分娩の助産院に置いてある、出産後の日記に産婦が共通して書く感想だそうだ。

 この宇宙とつながる経穴というものに、ツボなんて名前を付けて「押したら効く点」なんて日本では呼ばれるものだから、宇宙のエネルギーと自分のエネルギーをつないでくれているという実感がわかないのだ。

 確かに、私も経絡治療自力整体をしているときに、完全に経穴が開いた時に、エネルギーがどんどん流れ込んでくるのを感じる時がある。

 自分で生きているのではなく、大いなるものに生かされていると感じる。

 自力整体で刺激している経穴は、特に経絡上の経穴を開かせる有効点であるので、

是非、大いなるエネルギーが自分を満たしてくれているイメージで行ってほしい。

by 矢上 裕

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