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DATE : 2019.08.11

両親の介護 そして自分の介護をどうするか

ふと昔の写真の整理をしていたら、65歳位の父親が、私の3歳と1歳の娘(孫)を抱いている写真が出てきた。
 今の私の年齢と一緒の父の写真に見入ってしまった。もちろん昔の人だから今の私よりは老けて見える。
 母も映っているが、今の妻の年齢くらいだろうけれども、くたびれて老けているな。

 父は70、母は77で亡くなっているけれども、病気ではなく、老衰だった。
 それだけ過酷な人生だったということか。
 
 両親を見ていて思うのは、「老いた身体を手入れして無理をせず、丁寧に大事に使っていく」という発想がなかったように思える。
 生きてゆくために無理を重ね、限界が来てあの世へ行く。という典型的な日本人の人生だった。
 そんな生き方の肉体の限界が、70代後半だったのではないかなと思う。

 両親を介護したことはないが、両親の死の年齢が介護を受ける前、いわゆる介護知らずに旅立ったことを考えると、介護付きで長生きが良いのか、介護前に死ぬ方が良いのか、悩ましいことではある。

 妻の両親も父が60、母が60歳前で亡くなっているので介護の経験はなく、私たち夫婦は両親の介護ということを経験せずにここまで来れた。
 お陰で多くの人の介護に要するエネルギーを、私たち夫婦はすべて自力整体の普及につぎ込むことができたのは有り難いことであった。

 親子の情愛や親孝行という観点からみると、
「何と親への愛情がない冷たい息子なのか」と思われるかもしれないが、私たち夫婦の4人の両親は
親孝行ならぬ、「子孝行」だったのではないか。
 と感謝している。

 そして私たち夫婦が目指している老い方も、子供に介護の負担をかけない生き方である。

 もちろん、老いてくると身の回りもおぼつかなくなるはず。そんな時は蓄えたお金でプロの介護者を雇いたい。
 その方が他人だから、感情的負担が少ない。

 そして子供には親の介護の負担なく、全てのエネルギーを自分の仕事に注いで欲しい。

 両親の写真を見て、そう考えた一日だった。
 

by 矢上 裕

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