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DATE : 2019.09.27

{スロー、ソフト、ケアフル} その2

  {スロー、ソフト、ケアフル}続き

 20年前人生で初めてぎっくり腰になって、
 有名な整体師に治療してもらったことがある。

 治療が終わって、楽に動けるようになった。
 帰るときに言われた言葉がある。

「今のあなたの腰は、つきたてのお餅の様なものだから、
 早く動いたらズレて、すぐに元の痛みに戻るぞ」と。

 これは自力整体直後の人にも言えること。
 身体はすぐに崩れる積み木の様なものとして扱い、
 その積み木を崩さないように動く。
 このことをその整体師から学んだ。

 私は人の心も同じで、崩れやすい積み木なのだ
 と思って接している。
 心無い一言で、相手の心の積み木が崩れてしまうことがある。

 コツコツと長年かかって積み上げてきた自信というか、
 プライドというか、自尊心が、何気ない無神経な人の一言で
 ガラガラと崩れ去ることが実際あるのだから、そんな無神経な人 間にはなりたくないものだ。

 人は誰でも、自尊心よりどころに生きているのに、それを粉々に 砕くのは、殺人行為に等しいのではないか? と思う。

 私は高校1年の時に、生活指導の教師から、襟章をしていないと いう罰で、クラス全員の前で見せしめに、プラスチックの物差し で鼻をはじかれた経験がある。
 生徒を励ます役目の教師が、自尊心を砕く行為を
 笑いながらやるのである。
 その屈辱は今でも映像で覚えている。
 その日から私にとって、学校は刑務所、教師は敵になった。

 身体もつきたての餅のように崩れやすい。
 自尊心も、傾きながら積み上げた積み木のようにもろい。
 だから、私たちは身体にも相手にも
 {スロー、ソフト、ケアフル}でなければ
 ならないのだと 思う。

by 矢上 裕

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