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DATE : 2020.01.13

世界チャンピオンのゴミ出しの話

 これまでの日本人ボクサーの名勝負をテレビで観て
 感動したことを一つ。
 ボクシングの試合で感動したのではないので、あしからず。

 辰吉丈一郎というボクサーがいた。
 世界タイトルマッチをやって負けた夜、
 顔を腫らして帰ってきた元チャンピオンに妻が声をかけた。

 「あんた、明日燃えないゴミの日やで、わかっているやろな」
 辰吉は答えた。「うん、わかってる」
 
 私は今日世界タイトル戦を戦ってきた旦那に、ねぎらいの言葉もなく、「ゴミの日やで」と伝える妻に冷たさは感じなかったな。
 男は外でどんなに偉い仕事をしてきても、家ではゴミ当番。
(私も一緒)
 何だかその方がかっこいいな。
 平和条約を達成した大統領が、帰ったら風呂の掃除なんていいね。

 私の研究所は給料性である。私が所長、妻が副所長。
 私も妻もほぼ同じ給料と決めている。
 それは表に出る仕事は私の役目、
 それを支える仕事は妻の役目
 それぞれの価値は給料的にも同等だから

 サラリーマンが妻から小遣いをもらうというのも変。
 逆に 夫が妻に生活費を渡すのもおかしいよ。
 普通は入ってきた収入を二等分してお互いが管理し
 必要な生活費をそれぞれが割り勘し、
 残ったお金はお互いが自由に使い、干渉しないのが
 家庭円満の秘訣だと思う。

 さあ、明日はビニールと新聞のゴミ出しの日、
 朝の犬の散歩の時に出せるように用意しておこう。

by 矢上 裕

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