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DATE : 2020.01.27

気と経絡治療について

 鍼灸の経絡治療からヨガに入り、
 経絡治療としての自力整体を考案したのが1988年、
 2000年に本の出版によって全国に広く知られるようになった。

 その間に自力整体は大きく考え方が変わっていった。
 それは経絡治療から、骨格治療になっていったことだ。
 それは2015年に輪っかタオルを使うようになったころ。

 私自身が還暦を迎え、古くからの生徒も70代後半になり、
 老化による姿勢の悪さによる痛みが出てくる年齢になり
 従来の経絡整体では太刀打ちできないと模索し
 輪っかタオルを使って骨を動かすという治療を思いついたからだ。

 決して経絡整体を否定しているわけではないし、
 それを指導しても全然かまわないし
 今でも一人で経絡整体を楽しんでいる。

 ただ正直に言うと、年齢とともに身体が
 きついめの刺激でないと反応しなくなったのだ。
 私自身が経絡では変化が起こらなくなる年齢になったわけ。

 老化とは骨と骨の間に錆が入り、動きにくくなるので 
 ゆるやかな刺激の経絡整体ではどうにも変わらない。

 そのことから、今のタオル整体になっている。

 自力整体は私の身体で実験して動きを発明している。
 66歳になった身体で日々確かめているので、
 35歳の身体で有効だった経絡整体と異なったやり方でないと、
 効かないのである。

 ナビゲーターの多くは、
「永遠に変わらない自力整体のスタンダード」を求めているし、
 古い自力整体が大好きな人もいるだろう。
 それはそれで有り難いが、私は「今の私の身体で実験してベストなものを提供していく」というスタンスは変えられない。
 だから自力整体は常に変化していく。

 本当に失礼な言い方をすると、
 過去の本を書いていた私はもう死んでいる。
 だからその本を読んで、今の私がその本を書いたころの私であると思わないでほしい。
今はもっと学習と体験をした私になっており、
その頃とは違う考えになっている。
 裏切りと言われても仕方がないが、それが成長していくということ。

 私に自力整体の改善更新をするなと言われることは、
 息をするなというのと同じなのである。

 死後に作品が残っているベートーヴェンや、画家のゴッホ
 のように、私が死んだのちも多くの人が
「気持ちがいい、楽なった。作ってくれた人よありがとう」
 という作品を作りたいと思っている。

by 矢上 裕

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